【教育】「日本人の歴史教科書」発刊講演会 近代史などで7氏が持論
2009年05月18日 産経新聞 東京朝刊 社会面

 自由社版「新しい歴史教科書」を収録した「日本人の歴史教科書」の発刊記念講演会が17日、東京都千代田区の星陵会館で開かれ、加地伸行・立命館大教授ら7人の識者が「日本」をテーマに近代史や宗教などの観点から持論を展開した。

 主催は「新しい歴史教科書をつくる会」(藤岡信勝会長)で、聴衆は約350人。登壇者はほかに、外交評論家の加瀬英明氏▽田久保忠衛・杏林大客員教授▽ジャーナリストの高山正之氏▽評論家の西尾幹二氏▽井尻千男・拓殖大日本文化研究所長▽藤岡会長。

 加地教授は専門の儒教について「根本には道徳論よりも先祖とのつながりを感じる日本人の死生観があり、大切にしなければならない」と述べた。加瀬氏は「日本人は幕末、敗戦に続き、自分の国に誇りを持てないという3回目の国難に直面している」とし、歴史文化を尊ぶよう訴えた。

 評論家の西尾幹二氏は「米占領支配が消し去った歴史」と題し、戦争をパリ不戦条約の1928年から45年までの短い尺度でとらえる弊害を指摘。藤岡会長は「歴史教科書を評価する基準」として、聖徳太子を書いているか▽共産主義を批判しているか▽少数派を善玉、多数派を悪玉と書いていないか−など10項目を挙げた。