「結論ありき不当判決」 集団自決訴訟でつくる会シンポ
2008年03月30日 産経新聞 東京朝刊 社会面

 「沖縄集団自決訴訟」などをテーマにしたシンポジウム「『狙われる沖縄』と日本の前途」(新しい歴史教科書をつくる会主催)が29日、東京都杉並区の杉並公会堂で開かれ、原告が敗訴した28日の大阪地裁の判決について、ジャーナリストの櫻井よしこさんら出席者は「はじめに結論ありきの不当判決だ」と批判、「沖縄を特別視せず、本当の姿を明らかにする必要がある」と訴えた。

 聴衆は約600人。同会会長の藤岡信勝拓大教授は「集団自決で隊長命令がなかったことは最近、新証言が出ており、控訴審で逆転の目がある」と指摘。原告の一人で元座間味島戦隊長の元少佐、梅沢裕さん(91)は「私にやましいところはない。当時の本当の軍人はどういうものであったかを、よく考えてほしい」とのメッセージを寄せた。

 評論家の田久保忠衛さんは「特別視は沖縄からかえって自主自立の精神を奪うことになる」とし、櫻井さんは沖縄と台湾とが“祖国”との関係で似ていると指摘、地元メディアが価値観を大きくゆがめていることなどを批判した。

 裁判では、梅沢さんと元渡嘉敷島戦隊長の故赤松嘉次・元大尉の弟、秀一さん(75)の2人が、沖縄戦で住民に集団自決を命じたとする誤った記述で名誉を傷つけられたとして、作家の大江健三郎氏と岩波書店(東京)に、『沖縄ノート』などの出版差し止めや損害賠償を求めている。